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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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「だが。あの娘は連中と違って殺すには惜しい。」

皇帝の声が、現実へと引き戻す。
目の前に座する男。

「殺すのが何故惜しいか。明らかに兵器としての価値があるからだ。そうだろう。それが分からぬお前ではあるまい。」
皇帝は少し笑った。
ケフカはその様子に眉を顰め、皇帝を見上げたが、皇帝はその動作を見逃さなかった。
ふん、と鼻を鳴らして皇帝は言う。
「どうやらお前は迷っている。」
「…どういう事ですか。」ケフカは意図が掴めず口を開いた。
「娘は最近「感情」を持ち始めているようだ。我々がそのようなものを教えるはずは無いのにな。」
皇帝に言葉に、ひやりと心臓が冷えるのを感じ、ケフカはそれを隠そうとした。
「救いたい。か。傲慢なものよ。娘が人と変わらぬと知って情が涌いたのだ。」
「…。」ケフカは言葉に窮した。
「まあ良い。お前の甘い考えが、娘に感情をもたらした。」
皇帝は続けた。
「全くお前もシドも余計な事は考えんでも良いのだ。」
皇帝はそう言った。
シドのことは、シドが娘のようにかわいがっているセリスを指しているに違いなかった。
「兵器に感情などいらぬ。貴重な戦力に余計な事は吹き込みたくはない。一切な。」
皇帝は再び語気を強める。
「重要な戦力に綻びを生じさせた責任を取れ。本日より娘の指導者の任を解く。今後娘に近づくでない。」
突然の命令にケフカは御意、と答える外無かった。
今の自分に命令を全うすることが出来るのか。
答えは否であると感じていた。
去り際に皇帝はケフカに言い放った。
「迷いはいつか身を滅ぼす。それを肝に銘じるが良い。」

 

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