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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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翌朝、セリスがケフカの元を訪れた。
「昨日は助けていただいて、ありがとうございました。」
セリスは律儀に頭を下げた。
「礼はいい。怪我はもう良いのか。」ケフカは言った。
昨日は真っ青だった顔色も良いようだ。
「はい。」セリスは答える。
「作戦は把握出来ているのか。」
ケフカはやや厳しい口調で聞いた。
今夜の作戦も把握出来ていないようであれば、ここを訪れている暇はない。
叱るつもりでいた。
しかしセリスは「問題ありません。」とはっきりと言った。
ケフカは、そうか。と、少し拍子抜けする。

「…あの…。」
セリスはおずおずと口を開いた。
「なんだ。」
「聞いても良いですか?」
セリスはケフカの顔を覗き込む。
ケフカは頷いた。

セリスの問いは思いがけない物だった。
「あの魔法はどのようにして、習得したのですか?」
こういった質問をする輩は、魔法を権力を得るための道具としてしか見ていないのが常だ。
しかし、あくまでセリスは、魔導戦士として素直に知りたいようで、その様にケフカは幾分面を食らう。
「…元の幻獣に由来するようだ。」
ケフカは話した。
「お前もブリザドが使えるなら、習熟度が上がれば、いずれ覚えるだろう。」
下位の魔法しか使えないような幻獣は使用されていない。
順調に行けば、高位の魔法も使えるようになるだろう。
「元の幻獣、何の幻獣を?」
ケフカの答えにセリスは目を輝かせ、矢継ぎ早に質問を浴びせる。
セリスの様子に、ケフカは眩しさを覚えた。
「さあな。」
ケフカは言った。
「十年以上前の話だ。もはや残っていまい。」
セリスの様子とは裏腹に、ケフカにとって幻獣について話すことは憚られた。
「そうですか。」
セリスは少し残念そうな顔をする。
「ああ、もう良いか。行かねばならない。」
ケフカはそう言って、セリスに背中を向けた。

別に急を要する用があった訳ではない。
幻獣…魔導注入。
それはケフカにとって極めて重要な出来事だった。
それ故、ケフカはその話題を他人に話したいとは思わない。
だからその場を去った。
 

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