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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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研究所に向かう途中だった。
声がした。
耳元の近くで。
低い声だった。
その距離が余りに近かった。
後ろを振り返る。

だが、そんな至近距離に誰かがいるはずはない。

立ち止まった事に気付いた白衣は訝しげな顔をしてこちらを向いた。

この男の筈が無いと分かっていながら、問う。
「呼んだか?」
「いえ。」当然白衣はそう言って首を振った。

研究所へと続く長い通路。
我々の他には誰もいない。

「そうか。」
口だけが動いて納得したことを現す。
「ケフカ様?」
白衣は私を見て言った。
「何だ。」
「顔色が良ろしくないようですが。」
「…空耳を聞いたらしい。」
そう答えた。
「空耳?」
「どうやら、まだマランダにいる気でいたようだ。」
「マランダですか?」
「ああ、あそこでは昼夜騒音が絶えなかった。いい加減ベクタに帰ってきたと自覚しなくては。」
私は苦笑いをした。
顔の末端から血の気が引いているのを感じていた。
「…博士をお待たせしている。行こう。」
「はい。」
白衣は答えた。

 

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