ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
帰り道。
「意外だった。セリスがあんな風に考えていたとは、気付かなかった。」
私が言うと、セリスは答える。
「ずっと、思っていたわ。ずっと追いつきたいって思っていたし。ひょっとして足手まといなんじゃないかな、って感じてたから。」
「話せて良かった。」
セリスは言った。
「でも、きっと、またケフカが助けに来てくれたらほっとしてしまうんだろうな。」
セリスは呟いた。
「助けられるのも後輩の役割さ。だから大人しくほっとしてたら良い。」
「そうかも。」
私が言うと、セリスは笑った。
私たちは門の前で、別れた。
「じゃあ、また。」
「ええ、おやすみなさい。」
逆光で顔は見えなかったが、きっとセリスは微笑んでいただろうと思った。
部屋に戻り、一息つく。
窓の外には満月。
(セリスがいて良かった。)
その言葉は見繕った訳でもなく、嘘ではなかった。
助けられているのは、私の方だ。
今日、独りでいたらどうにかなっていたかもしれない。
それほどに、支えを失い、所在の無い思いをしていたのは事実だった。
月明かりが柔らかく、セリスを想う。
その表情や仕草、声。
今日は悪夢に見舞われることなく、眠れるかもしれないと思った。
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