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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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マランダの戦場。
折れた剣と迫る敵の刃。
目の前で消えていく命。
私もこうなるんだろうか。
隊の兵たちを治療しながら思っていた。
ベクタに戻りしばらく経つのに、今だに思い出してしまう。
(死ぬかもしれない)
戦場で真に実感したのは初めてだった。
軍人はいつ命が果てるか分からない。
それは当たり前のことなのに、私は死なないと思っていた?

氷がカランと音を立てて崩れた。
そして気付く。
私は沈黙していた。
何かを言おうとしていたはずなのに、言葉が途切れていた。

ケフカは静かに私の言葉を待っていた。

店の人がテーブルの横に立つ。
「飲み物をお持ちしました。」
グラスが私たちの前に置かれ、ケフカは軽く会釈した。

「慣れたと思っていました。」
飲み物に口も付けずに続けた。
「魔法や魔封剣の生かし方も、掴んできましたし、指揮も。」
そこまで言って、また言葉に詰まってしまう。

問題ないはず。
問題ないはずなのに、何故か言葉が出ない。

「また、行きたいと思うか。」
「戦場に。」ケフカは言った。
「また…?」
また戦場に立つ?
以前なら迷わず行きたいと答えられるはずなのに。
即答出来ない。
どうして「行きたいです」の一言が言えない?

 

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