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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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私が戸惑っていると、ケフカは口を開いた。
「怖かった、で良いんじゃないか。」
「えっ。」
(怖かった?)その言葉に私は思考が停止した。

「顔を見て分かったさ。テントの奥で、お前は死線を彷徨った人間の顔をしていた。」
ケフカは言った。
「死線を…彷徨った?」
私は反芻することで精一杯だった。
(怖かったなんて。子供みたいな。)
私が内心動揺していると、ケフカは言った。
「命が危険に晒されて恐怖しない者などいない。それを認められたら、楽になるんじゃないか?」

ケフカの言葉に私は気付いた。
私は無意識に「恐怖」を抱かないように、感情を抑えこもうとしていたかもしれない。

「お前は一人じゃない。危なければ、呼べば良い。」
「それとも、持ちこたえられない程ヤワなのか?」
ケフカは言った。
「ヤワじゃないわ。」私は言葉に反論してしまう。
「冗談さ。セリス将軍。」
ケフカは少し笑った。
「ようやく、いつもの勢いが出てきたな。」
そう言われて私は多分顔が赤くなったと思う。
でも(一人じゃない。)その言葉に安心感を与えられたことは確かだった。
「とりあえず、帰ってこれたことに。」
ケフカはそう言って、グラスを持って傾けた。
「はい。」
私も同じようにグラスを傾ける。
「お疲れ。」
「お疲れ様でした。」
私たちは杯を鳴らして、飲み物を味わった。

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