ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
セリスは俯きながら、続けた。
「ケフカから見たら、まだまだなんだろうなと思うけど、」
「私だって、たぶん、きっと…」
しかし、声は段々小さくなり、聞き取れなくなっていく。
それはやがて萎んでしまった。
(笑わないで聞けと言っておきながら…)
私は心中で呟いて、苦笑した。
それを察したのか、セリスは「今、笑った?」と聞いたが、私は「笑ってない。」と答えた。
セリスは顔を真っ赤にしていた。
子ども扱いしないで欲しいと言ったセリスが、何よりも子供っぽい。
それに気付いているのか、いないのか。
「からかわれるのが嫌か。」
「…うん。」セリスは頷く。
「そうか。」
私は呟いて、次の言葉を待った。
それからセリスはぎこちなく話し始めた。
「なんだか、からかわれると、いつまで経っても成長してないって言われてるみたい。私自身が、変わっていないんじゃないかって、思えてくるの。」
話し終えると、セリスは黙ってしまった。
私にはセリスの一言一言が新鮮だった。
「初めて聞いた。」
思わず声に出す。
そんな風に思っていたのか、と意外だった。
「変わっていない、か。」
私は呟いた。
「もし変わっていないなら、昔のセリスでも、今の様に魔封剣で救うことが出来たってことになる。」
そう言うと、セリスは表情を少し変えた。
考えたことも無かったのかもしれない。
PR