ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
「あいてる席へどうぞ。」
店内に入ると、店の人はニコリと会釈をした。
「お久しぶりですね。」
「ええ、出張に行っていたものですから。」
ケフカは答えた。
「そうでしたか。ゆっくりしていって下さい。」
暖かい雰囲気だ。
私たちは席に座わった。
「出張、ですか?」
私は「出張」という言葉に違和感を抱いて聞いた。
「ああ、その方が街に馴染む気がして使ってるんだ。軍人を嫌いな人も多いから。」
ケフカは答える。
「そういうことですか。」
「実際、ここの店主は戦争で身内を亡くしている。」
ケフカはそう言って、出された氷水を飲み、ふぅと一息付いた。
私は少し考えさせられた。
(国を守る軍人を良く思わない人がいるんだ。)
にわかに信じられなかった。
「仕事は慣れたか?」
「…はい。」
不意にケフカに聞かれ、私は少し言いよどんだ。
将軍になってから数ヶ月が経っていた。
私は遠征も何度か任されるようになっていたが。
「なんだ、自信無さげだな。」
言いよどんだ私の態度に、ケフカは不思議そうな顔をしている。
「…マランダは、あなたがいなければ危なかったと思います。」
私は言った。
PR