ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
ある日の夕暮れ。外はもう薄暗く人影はまばらになっていた。
ケフカは軍の施設から自室へ戻る途中、屋外の訓練場から人の気配を感じ、歩を向けた。
隊で行う訓練は数時間も前に終わっており、隊員は宿舎に戻っているはずである。
訓練場を覗き込む。
「セリス、まだいたのか。」
気配の主はセリスだった。
「ケフカ。」
セリスは一瞬こちらを見て答えた。
ケフカはまさかセリスがいるとは思わず、少し面を食らった。
セリスはやや息を切らしていた。
長時間、一人で訓練をしていたのだろうか。
「練習をしてました。うるさかったでしょうか。」
セリスはそう言って、再び正面を向いた。
集中したいのだろう。
「いつも、一人で残っているのか。」
セリスの様子を見ながらケフカは言った。
「はい。スキルが上がらなければ、将軍にはなれないから。」
セリスは厳しい口調で言った。
ケフカはその熱心さを認め、一歩踏み出した。
「相手をしようか。」
ケフカは申し出た。
「え?」
セリスは思わず、手を止めて目を丸くする。
ケフカの申し出に驚いたようだった。
「闇雲にやっても、身に付かないだろう。」
「本当に相手をしてくれるのですか?」
「ああ。」
「ありがとうございます!」
セリスは言った。
セリスの表情が明るく華やぐ。
「博士から申し出があった。セリスが一人前の将軍になるために手を貸してくれとな。」
ケフカは言った。
PR