ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
帝国軍は勝利を収めたが、皆勝利の喜びに浮き立つ事はなく沈黙していた。
若輩の者には深刻な表情をしている者もいる。
「あの男は元々我々の仲間だったということですか?」
沈黙を破ってセリスはケフカに問うた。
「ああ。」
ケフカは言った。
「魔導戦士の導入が始まって10年以上になる。そういう者がいてもおかしくはない。」
ケフカは言った。
「何故、帝国を裏切る行為を。」
セリスは厳しい表情をしていた。
国に忠誠を誓ったはずの帝国軍人…魔導という力を授けてもらった者が帝国を裏切るなど、
セリスには考えられない事だった。
セリスだけではなく、他の数人もケフカの方を真剣な表情をして見ている。
「…帝国軍は決して甘い組織ではない。それは魔導戦士に限らずだ。
一度は忠誠を誓っても、厳しさに耐えられず去った者が、反旗を翻したのかもしれない。」
ケフカは言葉を選んで答えた。
セリスだけでなく、他の者もため息をついてうな垂れた。
ケフカはいつか来るであろう時が来たのだと思っていた。
奴は、帝国の魔導戦士だった。
ケフカは、自らに課した誓約を反故にして逃げ出した者たちの存在を知っている。
魔導実験は皇帝陛下の命令で行われたが、無理やりされた訳ではない。
実験を拒む権利も有していた。
だが彼らは魔導戦士が背負わなければならない過酷さに耐えかねて、逃げ出し帝国を裏切った。
そして反帝国組織を作り、攻めてきた。
「また、このような事が起こるかもしれない。お前たちの目で確かめるんだ。」
ケフカは言った。
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