ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
帝国領内。
「なんだ?」
物音がしたような気がして、某兵士は草場を覗き込んだ。
(動物か何かだろうか。)
そう思う間もなく、気が付けば目の前に火の玉が迫っていた。
「ぐわっ…」
まともに火球を顔面に受け、兵士はもんどり打って倒れた。
「どうした!?」
もう一人の兵士が叫び駆け寄る。
「敵か!?」
焼け焦げた同僚を見て、兵士は口を抑えた。
込み上げた吐き気を抑える為だった。
やられた兵士を気遣う間もなく、今度は自分の耳を火球が掠めた。
ハッとなって周囲の気配を伺う。
ザクザク、と大勢の足音が聞こえた。
兵士は戦慄した。
一人では勝ち目がありそうにない。
隊と合流しなければ…。
兵士は逃げ出した。
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帝国城。
一人の兵士が、足早にケフカに歩み寄った。
傍らにはセリスもいる。
「ケフカ様。」
兵士はケフカに耳打ちをした。
‐帝国領内に何者かが侵入し、一小隊と交戦中である。
ケフカが訝しんだのは、何故その地域に侵入されたのかということだった。
そこは領内でも比較的警備の手薄な箇所だったが、それは内部に精通した者でもなければ知りえない。
ケフカは不穏なものを感じる。
内通者がいるのだろうか。それとも…。
兵士が駆け寄り、報告が再び入る。
指揮はケフカが取ることになった。
皇帝からの指示が出たのだ。
「セリス、行くぞ。」
ケフカは傍らにいるセリスに声をかけた。
「はい。」
セリスは緊張した面持ちで真剣な表情をして答えた。
ケフカたちが準備を進めていると、三度目の報告。
‐敵は魔法を使う。
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