ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
ケフカ側です。
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気がつけばいつも、嘲笑や憎悪、拒絶の声が聞こえるようになっていた。
ドマにいる今日もずっと聞こえていて、きりがなかった。
ピエロ野郎が、気狂いが、レオ将軍は立派だが、アイツはいない方が良い。
耳を塞いでも聞こえるのは一緒なので、そのまま聞いている。
レオを見るたびに不愉快な気分にさせられるから、特別な仕事を作ってあげた。
疎ましいレオはベクタに帰った。
「毒をもて。」
レオに嫌な思いをさせられたから、このくらいしないと気が晴れない。
反帝国の一味に邪魔されたが、ようやく僕の心に平安をもたらすきっかけが訪れた。
輝く美しい液体を、ゆっくりと掘りに流し込んだ。
汚ならしかった水が、鮮やかに変わっていくのを僕はうっとりと眺めた。
やがて、城内が少しずつざわめいてくる。
一人死んだ。
死んだ。死んだ。
聞こえるうめき声に、僕は目を閉じて聞き惚れる。
えもいわれぬ快感が体を包み、僕は満足感に酔いしれた。
ベクタに戻り数日が経った。
調べていた三闘神について新たな事が分かり、皇帝に話すため向かう。
近づくにつれて話声が聞こえてくる。
レオ・クリストフ。
皇帝は言った。
「あの道化なら死ぬまで踊らせておけばよい。哀れにも狂ってしまったが、従順でまだまだ使えるぞ。」
話す気が失せて、立ち去った。
その深夜。眠りにつけず、明かりの無い部屋をあてもなく見回す。
「あの道化なら死ぬまで踊らせておけばよい。」
皇帝の言葉を、反芻していた。
水を飲む手が酷く震えていることに気付く。
戦いの道具と化した体は、役に立たなければただのゴミだ。
レオはやはり私を陥れようとしていた。
レオと皇帝は本音で話し合うようだ。
大好きな皇帝を裏切った罪で死ね。
虚しさと情けなさにが込み上げてきて、盛大に笑った。
見せしめとして牢に入れられた私は、甘言を流す。
リターナーには幻獣の娘がいます。幻獣たちが力を貸す可能性は高いでしょう。
奴らが牙を向けたら脅威です。
しかし、あの力、サマサはあれを手に入れる絶好の機会だとは思いませんか?
私は牢を出て、サマサに向かった。
私用を済ませた私は皇帝に報告するため、ベクタに戻る。
途中でマントに血が着いているのに気付いて捨てた。
「陛下、レオ・クリストフは死にました。
サマサにて反逆組織リターナーの者に与し、我が兵を殺害、魔石を奪おうとしたため、私が手を下しました。」
皇帝の顔がこわばるのを見た。
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