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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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数年後。私はある戦場にいた。
あれから何度かケフカに手紙を書いたが、返事は無かった。
忙しいのだろうか、そう思いながら、気づけば手紙を書かなくなっていた。
魔導戦士や魔導アーマーの投入を出来るだけ拒んだ私の作戦は、進度が遅かった。

そんな時だった。ケフカが来ると聞いたのは。

友人と会うのに私は心の準備をした。
遠くでケフカの笑い声が聞こえた。出来ればこの時が訪れ無ければ良い、そう思った。
数年ぶりの再会は酷く呆気なかった。
久しぶりに会ったケフカは、姿形、言動、思考、行動、全てが変わってしまっていた。
共に挨拶は無い。
別人と思えるほど痩せ、聞いた話の通り、顔には派手な化粧を施し、奇抜な道化のような格好をしている。
「からだの方は、大丈夫なのか?」私は口を開いた。
「見てのとおり、ピンピンしてるさ。頭の方はイカれちゃったけど。」
ケフカは指を頭の方でくるくると回した。
「それより、何なの?この体たらく。僕なら今日だけで十分なのに。やる気ないの?」
「レオの仕事が遅いから、僕がこんなところまで来なきゃならなくなったんだ。すごく迷惑。」
早口でまくし立てると、派手な靴で椅子を蹴った。
「傑作が出来たとこなのに、水差さないでくれる?」
そう言って、長く結わえた髪に挿した飾りを直す。

ゾッとした。
心臓を鷲?みにされたかのようだった。
私の知っているケフカは、本当に無くなっていた。
近くにいたはずの友人を救えなかったことに気付いた。
それなのに、私は他国の者を殺さぬよう、救おうとしている。
私はなんと無力なのか。
ケフカと共に過ごした時間は確かにあった。
お前は忘れてしまったかもしれないが、私はいつまでも覚えておこう。
忘れるべきではない。
手のひらに残るあの時の傷跡が見えた。
私はケフカと作戦について話しながら、思った。
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