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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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 急ぎ、ドマへ引き返した私は、既に解散しつつある陣営の奥、ケフカの居場所に向かった。
話がある。私は切り出した。
「毒を使ったそうだな。」
それが何だ。悪びれもせずケフカは答えた。
「お前は、人の命を奪った事に対し何も思わないのか?」この男の真意を問うべきだ。
「敵と役立たずを殺して何が悪い?」
この男にとって役に立つか、立たないかなのか。
「胸に手を当てて聞いてみるが良い。人の子であれば心が痛むはずだ。」
「ドマごときに手こずっていたから、手を貸したまで。私のおかげで勝利を収めたんだから寧ろ感謝して欲しいくらいだね。」
「ふざけるな。」下種、という言葉を私は辛うじて飲み込んだ。
「は、帰ったお前が悪い。」笑うケフカに怒りで手が震えた。
「次は私が許さない。皇帝が許してもだ。帰れ。今すぐに。」
「せいぜい、ほざけ。」ケフカは鼻で笑って出ていった。
 
ベクタに戻った私は皇帝に進言した。
「あの男は死に値する罪を十分に犯している。少なくとも中枢に置くべき者ではありません。」
「まあ焦るな、レオよ。あの道化なら死ぬまで踊らせておけばよいのだ。
あのように哀れにも狂ってしまったが、従順でまだまだ使える奴だ。」
皇帝はケフカを利用するつもりのようだった。
「しかし、ドマの件はまずい。お前の意見ももっともだ。きちんと話を聞いてから、しばらく牢に入れよう。」
 
皇帝は聞き入れてくれたようだった。あの男は放っておいて良い人間ではない。
ケフカが力を失い、帝国を去るまで何度でも言うべきだ。
ケフカの件に関わるべきではない、経験が告げていた不安を奮い立たせた。
 
その夜。何か物音を認識して、目が覚めた。ケフカの笑い声だった。
ぶつぶつ喋る音と、腹の底から笑うような声。
ろくでもない事を考えているのだろうと思う反面、気にはなった。
哀れではあるかもしれない。
ケフカは近く牢に入ることになるだろう。
 
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