忍者ブログ
ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
[6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

外灯が灯り始めて、待ち合わせ場所へ向かった。
研究所と隊の施設に面した道の交差路で、大体ここで待ち合わせた。

1分も待たず、反対側から来るケフカが見えた。
お互い揃ったので、時間より少し早いが、敷地を出た。
歩いて数分の所にある、以前はよく行った店だった。
遠征が近いこともあってか、店内は空いていた。
いつもの場所に座り、お互い食べたい物、飲みたい物を頼んだ。
取り留めのない話をする。
最近聞いている音楽、読んだ本、新しく買ったもの。
喧嘩をしたこと、よく石の階段に座って話したこと、入隊した直後のこと、
初めて会った時のこと、馬鹿な失敗をして大目玉を食らったこと。
共通の思い出を話して大笑いした。
時が過ぎるのを忘れるくらい、楽しかった。

私たちは魔導に関することを一度も話さなかった。

私はケフカの行為を許すことは出来ないし、ケフカもそれは分かっている。
お互い譲ることが出来ないのだ。
口に出せば言い争いになるのは分かっていた。
それが私の罪。
友を思うならば、私は止めなければいけなかった。
店を出た頃には0時を過ぎていた。
昼間は暖かかった外も、今は冷え込んで、息が白い。
それでもさっきまで暖かい所にいたせいか、寒さはそれほど感じなかった。
待ち合わせた、交差路で握手を交わす。これでまた当分会うことは無い。
「お互い、頑張ろうな。」私は言った。
「ああ。」ケフカは頷いた。

ケフカの手は温かかった。
 
PR
カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
フリーエリア
最新トラックバック
プロフィール
HN:
すまり
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
アクセス解析
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) すまりのにっし All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]