ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
魔導を注入して、思いがけず魔導士になったのは遠い昔。
魔法なんて特別な力を得た代償は、頭がおかしくなったこと。
実験さえ受けなければ。帝国なんかに来なければ。
後悔したってもう遅い。
一生、治りゃしないんだ。
僕と魔導はもう一体だから。
僕は変わらないつもりだったが、少しずつ皆の目が変わっていった。
昔、僕はどんなんだったっけ。
僕は化け物になってしまって、この先ずっとこう生きて行くのか?
岩場にうずくまってる金色。
何故だか僕は近付いて、見に行った。
心細そうに肩を落として、うなだれている女の子。
ああセリス、立派になった。
鎧をまとい、剣を携えた、女戦士。
ああ、神様も粋なことをしてくれる。
傷付いてはいたが、命に関わるほどではないだろう。
ありがとう、現われてくれて。
無性に頭を撫でたくなった。
変わらない髪の柔らかさ。
セリスは顔をゆっくり上げて、目が合った。
大きな目が僕を見上げる。
ああセリス。
いつかの時みたいだ。
もうセリスが正気に戻りそうだったので、僕は立場をわきまえ、見つけたと兵士に告げ、去った。
PR