ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
サウスフィガロからセリスが消えて1日経った。
ずっと僕は必死でセリスを探していた。
どうしていなくなったのか分からない。
処刑はしないと伝えたのに。
僕たちの夢は確実に叶えられているのに、何が不満なんだ。
縛り付けて、自分の部屋にでも隠しておいた方がましだった。
人の目に触れる所に置くんじゃなかった。
後悔してもしきれない。
僕が手に入れようとしたものはなんだって奪われる。
僕の望むものくらい手に入れさせてくれても良いはずだ。
もう、何も失いたくない。
奪うものなんて残っていない。
セリス、何処へ行ったんだ。
ナルシェの風も冷たくはなかった。
谷の奥でやっと見つけたセリス。
その側にいるのは、僕じゃない。
何て悪い夢だ。
おかしい。間違っている。
僕というものがありながら、虫けらを選んだ。
嫌だ。そんなわけない。
息が乱れてしまって、それが癪だった。
「ほー……裏切り者のセリス将軍もおいでですか……丁度良い。まとめて始末してさしあげましょう。」
僕は努めて平静を装ったが、出たのはヒステリックで嫌な声。
ちっとも回らない頭で出た言葉は、きっと僕の本音に違いない。
いっそ、殺してしまいたい。
そう思っていたんだ。
こんなにも想っているのに、いつもいつも素知らぬ顔で僕を傷つける。
こんなにも想っているのに、憎い。
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