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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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皇帝の間を出て、セリスは不安を打ち消すように城内を大股で歩いていた。

(ケフカの部隊を私が…。)
先程のガストラ皇帝の命令を思い出していた。
ケフカの部隊が解散し、その兵がセリスの部隊に加わる。
帝国軍に身を投じていた者であれば、その役割の大きさを知らぬ者はいないだろう。
身体が少し震えた。
突然の命令に戸惑いを覚えているのは事実で、今は重圧以外の何物でもないと感じていた。
歩きながら、ぐるぐると思考が廻った。
今回の件はケフカが推薦したと陛下は仰っていた。
大きな任務を与えたという事は、ケフカは自分を認めてくれたといって良いのだろうか。
セリスは思った。
先程までは、ケフカが近づくなと言っていたのは、ケフカの立場が変わるからで、それは私を足手まといだと考えているから。
そう思っていた。
しかし、今回の事で
(ケフカは私を信用してくれているのだろうか。)
とも思う。
(応えられるかな…。)
任務の重さにセリスの表情は曇った。
(ケフカは皇帝陛下直属の魔導士だ。もう側にはいない。)
今まではケフカに頼ることが出来たから、立ち向かえたことは多い。
援軍という意味だけではなく、精神的な面でも頼っていた。
改めてそう自覚する。
(会って話したい。)
会えばきっとこの不安定な気持ちは収まるのではないか。
そう思った。
会いたいという私情だけではなく、そもそも前任であるケフカに確認しなければならないことは多いから、やはり会わない訳にはいかない。
そうセリスは自分に言い聞かせた。
私情と任務に対する責任感とがぐるぐると交錯していた。
つい先程まで任務に対する重圧で押し潰されそうになっていたが、少し気持ちに光が差したような気がした。
ケフカに拒絶されてからの数か月、セリスは不安定な精神状態に陥っていた。
セリスにとってケフカは師であり、目標とする人物であり、年の離れた兄のような存在で、
拒絶されてからは、自分が拠り所としていたものがガラガラと崩れ去ってしまったような気がしていた。
だから(ケフカは私を信用してくれているかもしれない。)
そう思うと、浮き立つような気さえしてくる。
気付かぬうちに足取りは軽くなっていた。
歩いている内に徐々に、ざわついていた気持ちが静まってくる。
セリスは皇帝の間から直接ケフカの部屋の方へと向かった。
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