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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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「ケフカ?」
立ち尽くしていると背後から聞き慣れた声がして、ケフカは恐る恐る振り返った。
「久しぶり。」
声の主セリスは少し緊張した様子で言った。
「ああ。」
ケフカは答えた。
「シド博士が街にいるんじゃないかって言っていたから。」
「そうか。」
ここは大通りからかなり外れた路地の一角。
ケフカは良く探したなと思った。
「…。」声を掛けておきながらセリスはケフカの顔を見つめて、要件を切り出そうとしない。
「……用は。」
その様子をもどかしく感じ、ケフカは聞いた。
「……陛下から命令を受けたわ。隊の事を聞きたいと思って来たの。」
セリスは言った。
「時間、良い?」
「ああ。」
ケフカは答えた。

ケフカはセリスのその鈴の鳴るような声に、安らぎを覚えている事に気が付く。
開いた穴が塞がって、満たされていく様な気がした。
「城で話そう。」
ケフカは言った。
「はい。」
セリスは弾んだ声で答えた。

広くは無い路地だが、2人は並んで歩いた。

ケフカは何故、セリスに自分の隊を引き継がせたのか。
実は、というより当然のことながら、経験の不足したセリスよりも任務に相応しいと思われる人物は他にもいた。
以前のケフカならば、その最も相応しい人物にその座を明け渡しただろう。
しかし、そうはしなかった。

ケフカはセリスを手放したくなかった。

だから自分の隊を引き継がせた。
ケフカはそれを自分のエゴを優先した行為だとも思わず、セリスを傍に置けることに満足感さえ覚えていた。

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