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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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ケフカは数週間ぶりに街へ出た。

日が眩しく、ケフカは手の平をかざして光を遮った。
ようやくまともに歩けるようになったのは数日前だった。
たったのひと月で体重はかなり落ち、筋肉は削げ落ちたように思える。
身体が鉛のように重い。
空気は淀み、街の活気が疎ましく感じた。
外へ出れば気分も変わるかと思ったのだが、そうはならないのだと気が付く。
ケフカは人ごみを避けるように路地の方へと向かった。
数分歩いただけで息が少し切れた。
自分が酷く貧弱なものになってしまったように感じる。
この力の入らない手で、以前のように剣を振えるだろうか。
以前は使う事が出来た回復魔法も徐々に力を失い、今では一切使えなくなってしまった。
唯一の救いは、回復魔法以外については魔力の衰えが無く、寧ろ強まっている点だが、それすらも無くなったら最早自分の存在価値は無いに等しい。

病になってから全てが一変した。
もう以前の自分には戻れないのだろうか。
何もかも、色褪せてしまった。
ケフカは雑踏の中、自分だけが取り残されているように感じて、その場に立ち尽くした。

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