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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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セリスが去ってからシドは、ふうとため息をついた。

ケフカはシドと研究業務を行なう名目で、研究所に入ることになった。
それは表の理由で、もう一つの理由は治療をする上で都合が良いという点だった。
セリスに言ったように、シドは先程まで研究所でケフカと仕事をしていた。
(ふう。)シドはまたため息をついた。
苦痛に上下する背中を思い出したのだ。

ケフカが魔導の後遺症を抑える薬の服用を始めたのが、約ひと月前。
その薬は元々、幻獣の体液から魔導の抽出液を分離する際に用いる薬品であった。
当然人体に用いられるものではなかったが、それをシドが医療用に加工した。
医療用ではあるがそれは未だに劇薬であり、服用した人間には強い副作用が起こる。
魔導の病の症状を抑える代償だった。
投薬により幻覚幻聴の類は抑える事が出来た。
しかし、すぐに副作用の一つである吐き気が起こり食事をまともに取る事が出来なくなった。
そして10日後には話し合いの途中に気を失った。
本来、薬は安静な状態で投与されるべき物だが、皇帝直属の魔導士となることを選んだこの男は病室で治療に専念する事を固辞し、案の定倒れた。

しかし、それもシドには予想出来ていたことだった。
治療に専念しなければ倒れるのも時間の問題だと説明をしても、あの男はこちらの提案を受けいれることなかったのだ。
だからシドはケフカが倒れた時、その姿に嫌悪に似た感情を抱いた。
何故、そうまでして魔導に執着するのか。
よほど陛下の信頼を得たいのか。
シドには理解が出来なかった。

今の生活は長く続けられるはずがない。
魔導の病を発症させた者達がどのような末路を迎えてきたかをシドは誰よりも知っている。
(抗いたいのだろう。しかし…。)
シドにはケフカが破滅への道を歩んでいるようにしか思えなかった。 

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