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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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ケフカは、暗い自室のベッドで寝そべっていた。

外は夕闇に包まれ、シトシトと音がする。
ここ数日、夜になると雨が降っていた。
カーテンは締め切られ、部屋には明かりが一つも灯っていない。
ドアの隙間から漏れる僅かな光がケフカのシルエットを浮かび上がらせる。
右手を額の上に乗せ、眠ってはいなかった。

研究所での出来事は、ケフカにとっても不可解だった。

ありもしない扉を開き、侵入した。
シドにその扉は半年も前に無くなっていると指摘され、ケフカは帰り際に本当にドアがなくなっているかを確認をした。
やはり、そんな扉はなくなっていた。
その事に衝撃を受けなかったといえば嘘になる。
あの夜、門が開き、扉のノブを回した手の感覚が今だに生々しい。
しかし、実験室にいたことだけが事実で、それ以外の私が見た物は虚言だとシドに断じられた。

私が見た物が虚構ならば、夢だと思わなければ何なのだ。
私が見た物が夢ならば、どうして私は実験室にいたのか。
何が現実で、何が夢で、何が嘘なのか?

夢でもない、嘘でもない、ならば、
ああそうか、

夢でも嘘でもないなら、迎えに来たのだ。
先に逝った幾多の魂が、魔導の力を享受して、生き長らえている私を許せぬと迎えにきたのだ。
だから彼らは過去からやってきて、私を招きいれようとした。

それならば何故、現世に戻したのだ。

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