ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
翌日の夕方。
セリスは廊下を歩いていた。
今日も日中に会議や訓練があったが、やはりケフカは来ていなかった。
昨晩も部屋を訪ねたが、いないようだった。
どこへ行ってしまったのだろう。
セリスはため息をついた。
辺りにはすっかり人がいなくなり、今夜も雨が降るのだろうか廊下は薄暗かった。
目線の遠く先に、見慣れた姿が横切った。
「ケフカ?」セリスは声を掛けた。
その人は歩を止めてこちらを向いた。
暗くても分かる。
「…セリスか。」低い声でその人物、ケフカは言った。
「やっぱり。」セリスはほっとした声色で言って、走り寄る。
その様子をケフカは無言で見ていた。
「久しぶりね。」近くまで来てセリスは言った。
「そうか。」ケフカは僅かに首を傾げて呟く。
時間にすれば僅か数日だ。
「皆、どこにいるか知らないから、心配していたわ。」セリスは言った。
会えたことが嬉しかった。
昨日、今日とセリスは、ケフカの知り合いに居場所を知らないか聞いていた。
しかしその度に今ケフカと一番長く時間を共にしているのが自分であると自覚させられている。
「会議も来なかったから、もう何を聞こうと思ったか忘れてしまったわ。」
セリスは言った。
「…それは悪かった。」ケフカは言った。
セリスは違和感を感じた。
声や表情の様子。
ケフカの纏う雰囲気がいつもとは違う。
そもそも無断で何日もいなくなるという行為が、長く行動を共にしてきたセリスにしてみれば違和感があった。
「何かあったの?」セリスは聞いた。
何も無いはずが無いと思っていた。
「教えて。」セリスは言った。
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