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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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数日後、私とフィリップ、そしてウィリアムは研究所の一角にある、病室にいた。
実験の開始は午後1時。
数分前に麻酔を打たれた我々はベッドに寝かされていた。
眠っている間に実験が行われ、目覚めると終わっているという。
ここにはベッドが10床あり、今は我々3名分しか埋まっていない。
所員が言うには満床だったこともあるという。
たった数日で我々は様々な検査を受けた。
所員は皆よそよそしく、まるでモルモットになったかのような生活に、苦痛を覚えなかったといえば嘘になるが、
同時に早く実験を受け、魔法が使えるようになりたいと思っていた。
実験を控え、幾分、緊張感はあったが、あまりにも見事だったフェニックスや、既に実験を受けている人がいること、
そして何よりもシド博士の存在が我々の不安を拭い去っていた。
所員が近づいて告げる。
「時間なので、移動します。」
「いよいよか。」
ウィリアムが呟いた。
実験を受けてしまえば、しばらく顔を合わせることはなくなる。
「先行くよ。」フィリップは言った。
「じゃ、また。」
フィリップに声をかける。
明日、また会うかのような挨拶をして、我々は別れた。
上を仰いで白い天井が目に入る。
少しずつ意識が遠ざかっていく。

私たちは気付いていなかった。
シド博士は人間に対しての実験が成功しているとは言っていなかった。
 

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