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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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その足で武器屋を訪れると、意外なことに、店内に店主はいた。
「あなたも過激派だったとは。」ケフカは言った。
「人は見かけによらないと言うでしょう。」
武器屋の店主は、口元に蓄えた髭を歪めた。
しかし、目は笑っていない。
以前顔を合わせた時には穏やかな印象だった。
「息子を預かっている。二度と会えなくなるが良いのか。」
 ケフカは尋ねた。
「かまわない。」
店主は携えていた剣をゆっくりと抜いた。

「…抜くか。」決心の変わることの無い店主を認め、ケフカも剣を抜く。
民間人が勝つことは万が一にもない。

剣が、店主の肉体を貫き、勝負は一瞬で付いた。
 ケフカが刀身を抜くと、衣服が血で侵食されていく。
人体を通り抜ける感覚がした。
店主はまもなく急激な失血で動けなくなり、跪いて倒れた。
まだ、かろうじて息がある。
「思い残すことは?」
「息子を許して欲しい。」か細い声で店主は答えた。
店主の目から徐々に光が失われていく。
「分かった。」ケフカが答えると、しばらくして店主は絶命した。
床に倒れている店主を避け横切ろうとすると、鏡台の上の写真立てが目に入った。
さっきの少年と店主、そしてその妻だろうか、女性が写っている。
写真の彼らは仲むつまじく笑っていた。
ここは彼らの家だ。
妻はどこへ行ったのだろうか。
そんなことを思う。

ケフカは写真立てを伏せ、その場を後にした。
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