ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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私は数日前からマランダ市街に入っていた。
残党の討伐が任務だった。
「ケフカよ、こういう仕事はお前に頼むに限るな。」
皇帝は命じる際、そう言った。
マランダ市街では戦にならなかったので、街は比較的落ち着いていた。
しかし、大勢の帝国軍が既に駐留を始め、物々しい雰囲気をかもし出している。
[世界で一番美しい街]
ここはかつてそう呼ばれた土地だった。
優美だったであろうその気配は、今は身を潜め、重々しい緊張感にあふれている。
街の中心部に構えた帝国軍の本拠地に、私は向かっていた。
建物に隠れていたが、何か動く影が見えた気がした。
動物にしては大きい、おそらく人だろう。
「貴様、そこで何をしている。」
私が声をかけると、影は動きを止めた。
紺色の皺くちゃになった衣服。
帝国兵ではない。
「動くな。大人しくしていれば、手荒なことはしない。」
私はゆっくりと近づいた。
「手を頭の後ろで組め。」
そう伝えたが、影は動かなかった。
「もう一度言う、手を頭の後ろで組め。従わなければ、」
言いかけた所で、人影は勢い良く立ち上がり、こちらに向かって突進してくる。
想定出来る動きだったので、落ち着いて交わす。
相手の懐から何かが落ちる。
相手がこちらを向いたので、人物の全貌が見えた。
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