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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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流れ星だ。
大して気にも留めず話を続けるが、一筋、二筋、次々と星が流れていく。

数十年に一度訪れる、流星群の時だった。
あまりたくさん流れる星に、二人は沈黙した。
「…消そう。」
ケフカは言って、夜営の火を消した。
ケフカも流星を見ていたのだろう。
火を消したことで周囲は真っ暗になるが、天は明るかった。
星と月がはっきりと見える。
空が澄んでいる。

まるでここに降り注ぐかのように、星は流れた。

「ああ、きれいだ。」ケフカは呟いた。
「ええ。」セリスは言った。

絶え間無く流れる星。
静かだった。
日中、本当にここは戦場だったのだろうか、と思えるほどに。

あれ?と思う。
いつの間にかセリスは自分が泣いていることに気が付いた。
辛い訳ではない、嬉しいことがあったわけでもない。

セリスは自分がただ、ほっとしたんだと気が付いた。

ようやく、流れ星は止んだ。
どれくらい星を見ていたのだろう。

ケフカが再び火を点し、明かりが周囲を照らす。

ケフカはセリスの顔を見て言う。
「軍人が易々と涙を見せるな。」ハンカチを差し出してくれる。
「俺には見せても良いが。」
ケフカは言った。

「指揮は引き続き執るんだ。俺はお前の指揮のとおりに動く。」
「お前なら出来るさ。」
ケフカはセリスの目を見て言った。
強い目。

セリスは、ケフカの言葉で力が宿った気がした。

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