ケフカについて書きます。二次創作あり(文章)
小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
コンコン。
ノックの音。
セリスは顔を上げる。
「セリス、もうすぐ時間だぞ。」
時間が差し迫っていることを促す某将軍の声だった。
手にしていた絵本を本棚に押し込む。
セリスは、会議に必要な地図を取りに来ていた事を思い出す。
「嘘。」
時計を見て、かなりの時間が過ぎていた事に気付いて、セリスは驚いた。
「今、行きます。」
そう返事をすると、セリスは目的の地図を本棚から取り出し、立ち上がる。
ドアを開けると、某将軍が待ちかねたといった様子で、セリスが持つ地図を見せろと言った。
セリスと某将軍は話ながら慌ただしく議場へと向かう。
会議の内容は、近々行われる遠征についてである。
恐らく自分は参加すると思われたが、
(ケフカも参加するだろうか。)
セリスはそう思って、首を振った。
何となく、今日もケフカは来ないのではないかと感じたからだ。
セリスは議場の定められた席に着く。
会議は定刻通りに始まった。
ずらりと面々が並ぶ中、1つだけ空いている席。
やはりケフカは来なかった。
遠征参加者のリストにもケフカの名は無い。
(あの時から、変わってしまったのかな。)
ケフカが数日の間、行方をくらませたあの時。
諦めにも近い思いをセリスは抱きながらも、
あの時、ケフカに何かがあったのは間違いが無いと思っている。
それなのに解決の糸口がつかめないでいることに、焦りを覚えていた。
セリスは、会って話がしたいと思いながら、
上の空で、会議の内容を聞いていた。
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