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ケフカについて書きます。二次創作あり(文章) 小話「数年前121~123」更新しました。(2015年8月9日)
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セリスは自室へと向かう。
帝国城の入り組んだ長い廊下。
受け取ってしまったネックレスは気になるが、切り替えなければならない、そう思いながら歩を進めた。
その時、

ゾクッ

左手の廊下の奥からの視線を察知し、セリスは全身が強張るのを感じた。
暗がりの奥なのにもかかわらず、はっきりと感じる。
絡みつくような、ただ、セリスが見知った気配を。
気配に囚われてセリスの足が鉛のように重くなる。
思考すらも徐々に鈍くなっていく。
かつ、かつ…とゆっくり聞こえる音。
そのブーツの音でセリスは気配の主を確信する。

ゆらりと暗がりから人影が現れる。
人影は、軍服ではなく魔導士の服に身を包んだケフカだった。
「やあ、セリス。」
やや掠れた静かな声でケフカは言った。
痩せた頬と細い眉。
ケフカは魔導士になってから、外見も変わりつつある。
その以前とは異なる様子に、セリスは嫌悪感にも似た違和感を抱く。

ケフカはセリスの目の前まで来て、彼女を舐めるように見、そして目を細めた。
「……。」
セリスは動くことが出来なくなってしまう。
何か魔法を掛けられた訳ではないのに、蛇に睨まれた蛙のようだった。
喉までもジリジリと乾いた。

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